ビジネスで多用されている心理法則には、返報性の原理、一貫性の原理など、さまざまなものがあります。

これらの法則は、私たち人間に、あまりにも強固に根付いた心理法則のため、ちょっとやそっとでは逆らえません。

そのため、ビジネスシーンでは、
往々にして悪用される傾向にあります。

たとえば返報性の法則。

見込み客に対して、最初に無料の何かを与えて「恩を着せ」、それから有料のものを勧めることで「恩返しとして」買ってもらい、利益を得る、という方法がよく使われます。

エビで鯛を釣る、といった感じでしょうか。

ネットビジネスでは、無料オファー、無料の情報など、いろいろありますよね。

そのときに、客の立場としては、「無料の何か」を一切受け取らない、という選択肢もアリでしょう。

そうすれば、「買わなきゃいけない」という強迫観念を持つこともないですからね。

しかし、純粋にメリットしかないのであれば、そういった「無料の何か」は、ありがたく受け取ってよい、と思います。

その場合、後々何か商品を紹介される、
といったことがあるかと思います。

でも、そのときに、「恩に報いなければ」なんて考えなくていいです。

そもそも、ビジネスをしている人は、「恩を与える」ことをしているのではなく、「ビジネス」をしています。

ですから、彼らに何か商品を紹介された時には、

「値段以上のメリットが手に入る」

と確信できれば買えばいいですし、そうでなければ買わなければいいのです。

「自分にとってメリットがあるかないか」

だけを判断基準にしてかまわないわけです。

「まあ、向こうも商売だから」と割り切ればよい、ということです。

逆に考えると、あなたがビジネスをする場合には、相手に対して、「本当に値段以上のメリットをもたらす商品」だけを紹介するべきだ、ということです。

そうしないと、何が起きるか。

まず、賢い人には確実に見抜かれます。

世の中には、自分が考えているよりも、
ずっと賢い人が多いです。

さまざまな心理法則、たとえば返報性の原理などを利用して、商品を売りつけようとしても、それが悪意に基づくものであれば、すぐに見抜かれます。

そうすると、「無償の恩着せ」だけはありがたく頂戴して、あとはお引取り願う、という態度を取られてしまうのがオチです。

骨折り損のくたびれもうけ、というやつです。

ですから、そういう意味でも、無償で何かを提供する、というのは、よこしまな心をもってすることではありません。

情報発信に心理学を応用することの本質

そもそも、無償の情報提供といったことを、そのような小手先の心理テクニックの一環として捉えること自体、根本的に間違っているのです。

どういうことでしょうか。

まず、あなたはさまざまな情報を無償で提供します。

それに興味を持った人が、その情報を受け取り、勉強します。

その人は、そうやって知識が身につくと、
「ものの価値」が分かってきます。

すると、それまで価値があるかどうかも分からなかった物が、その人にとって、大きな価値を持つようになります。

「教育や学習」によって価値観が内面に形成されていく、ということです。

その状態になれば、あなたの紹介する商品は、あなたに対する恩義とあいまって、自然に売れていきます。

ビジネスにおける無償の情報発信とは、「恩を売る」という側面も
確かにあります。

しかし、それ以上に、

「その人にとっての商品価値を、その人の内面から高めていく」

ということが大きな目的になっているわけです。

心理学を悪用するとどうなるか

ここで重要なのは、繰り返しになりますが、

「本当に価値のある商品だけを扱う」

という点です。

価値のない詐欺的な商品を、価値があると思わせるよう仕向ける、ということは、やってはいけません。

道義的な問題もあるし、純粋なビジネスの観点からも望ましくないです。

そのような売り方をすると、上にも述べたように、賢い人からは見抜かれて、相手にされません。

そうでない人からも、一瞬だませたとしても、確実にクレームの嵐になり、悪評も立ちます。

そうなったら、もう商売はできません。

ネットは情報の拡散がものすごく速いですから、一度そうなると、あっという間につぶれます。

詐欺的なやり方で、1年だけそれなりに稼いで消えていくのと、

まっとうなやり方で、ビジネスを成長させながら長年続けていくのと、

どちらが結果的に大きく稼げるかは、
火を見るより明らかですよね。

なので、返報性の原理や一貫性の原理といった、数々の強力な心理法則は、まっとうなビジネスのためにだけ使うべきです。

あなたは今、その力を手に入れた、
または、手に入れつつあるわけです。

ビジネスという「心理格闘技」の達人に
なろうとしているわけです。

いろんな技を覚えて、それを駆使して、自分の望むように相手に動いてもらおうとしています。

しかし、その力は決して私利私欲を満たすためだけに使ってはいけない、ということです。

自分にも、相手にも、お互いにとってメリットになる。

そんな状況を実現するためだけに、その力を解放するべきだ、ということです。

以上、今回は、心理学をビジネスに活かすときの心構えについてでした。

>>ぜろっくのブログ ビジネスのための心理学講座一覧

ぜろっくの無料講座